2023.11.03
/ デザインから考える家づくり /
緑とつながる暮らしとは、どんな暮らし方なのか。みなさまはどのようなシーンをイメージされますか?今回もいくつかの事例と共にご紹介させていただきます。
前回は、主にアプローチに取り入れる緑との“つながり”についてご紹介しましたので、今回は室内からの“つながり”を2回に分けて見ていこうと思います。
リビングからのピクチャーウィンドウ
ピクチャーウィンドウとは、景色を絵画のように見立て、その景色を切り取るように設けられた窓のことです。外の景色・緑を最も良い状態に切り取って、室内から楽しめるようにできるのでとてもお薦めです。このやり方には様々な方法があります。
リビングの大開口
これは最もオーソドックスな方法です。目の前に素晴らしい景色がのぞめる場合、リビングの大開口部からの景色は、圧倒的な開放感と豊かな体験を作り出してくれます。家族のいるリビングからはいつでも美しい景色を楽しむことができ、四季のうつろいと共に暮らす事が出来ます。
街中に建つ家のリビング大開口事例
では、街中ではどうでしょう?
こちらのお住まいは都市部にありますが、手前の庭にパーゴラを設け、緑のスクリーンをかける事で周りの住宅からの視線をカット、緑豊かな風景を作り出すことに成功しています。この様に住宅地であっても、普段からいつもそばに緑がある、そんな暮らしを叶える事は必ず出来ます。
このような緑と共にある暮らしは、様々に豊かな体験をもたらしてくれますし、自然とリラックスします。それは、樹木の形や風で揺れた時の音が適度な不均一さを持っているからです。
冒頭の写真に戻ります。
実はこのお住まい、窓の向こうは道路が走っており、本来景色を楽しめる場所ではありませんでした。そこで道路と住まいの間に一枚の真っ白な壁を立て、まず外からの視線を全てカット。そして、真っ白の壁を背景に、緑が映える絵画的な手法で作った庭です。ここに小さな草木や花々も植えてあげれば、手を伸ばせば届く距離で楽しむ事も出来ると思います。
今回はリビング空間での緑との繋がりだけで話が終わってしまいました。
次回は、リビング以外の空間での楽しみ方や小さな窓を使った工夫の仕方について御紹介していきたいと思います。
「地球品質デザインコンセプト」を取り入れ、日々の暮らしの中に自然を感じ安らぎと心地よさを感じる暮らしの実現をしていきます。