JAPAN WOOD PROJECT
2020年度 グッドデザイン賞 受賞JAPAN WOOD PROJECTとは
国内の森林育成において、「樹齢100年を超える大径木」が、利用価値が低いとされ過剰な森林在庫になりつつあるという社会的な課題があります。
JAPAN WOOD PROJECTでは、木材を取り囲むサプライチェーンで連携し、ブロックモジュールの規格化によって大径材の住宅躯体への活用と端材の仕上げ材活用を計画的に行うことで、この課題の解決を図りました。
大径材の需要増進は価格の安定化につながり、良質な国産材住宅と木製品の提供が可能となり、森林の活性化サイクルは、サステナブル社会の実現にも寄与します。
従来型サプライチェーンの
3つの課題
従来型サプライチェーン
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課題1
国内木材産業の
衰退国内の木造住宅に使われる構造材の90%以上が海外からの輸入材。国産材の需要減少によって国内木材産業が衰退してきています。
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課題2
不均衡に
高騰する価格主材切削後に残る端材は、丸太の約7割にもなります。しかし、価格の低い燃料用チップや下地用の材料などで処分され、歩留まりが悪く、製材会社は、収益のために主材の価格を上げざるを得ません。
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課題3
不安定な
森林・木材産業予測できない需要に対応するため過剰に在庫を持たざるを得ず、収益性がいつまでも低いというビジネスモデルのため、森林・木材業界は不安定です。
社会課題を解決する
JAPAN WOOD PROJECT
これらの課題解決への取組みを、関係異業種間で連携したサプライチェーンで実施。
エンドユーザーへの良質国産材提供だけに留まらず、国内の森林・木材産業の復興と
サステナブルな社会を実現します。
社会課題解決型
サプライチェーンによる解決への
3つの取り組み
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課題1
国内木材産業の
衰退解決への取り組み1
構造材の一種である梁材に、これまで手が付けられていなかった天竜檜の「大径材」を活用することで、国産材の需要を喚起します。
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課題2
不均衡に
高騰する価格解決への取り組み2
端材を家具、建物の仕上げ材、建具、階段材など価値の高い部材とし大径丸太1本を使い切ることで、主材の価格高騰を抑えます。
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課題3
不安定な
森林・木材産業解決への取り組み3
ブロックプランによる構造材サイズの絞り込みで、需要の予測を可能にし、在庫を適正化。安定した需給モデルに変えます。
JAPAN WOOD PROJECTの
社会課題解決型サプライチェーン
2020年グッドデザイン受賞
JAPAN WOOD PROJECTの取組みによる、「1本の木材を1軒の家で使い切る」デザインモデルの確立、木材サプライチェーンの連携の実現、半年以上先の使用予定を共有した未来の消費の見える化、ロスのない伐採から建築までのフローの構築などが評価され、この度、2020年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。
メディア掲載情報media
サステナビリティ
Sustainability