2023.12.05
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2023年現在、住まいの中でいわゆる対面キッチン、特にオープンなキッチンスタイルが全盛期を迎えていると感じます。
写真の様にキッチンの天板が平らになっていて、リビングやダイニングとオープンにつながるスタイルですね。リビングダイニング+吹抜まで境目が無く一体にデザインする事がかなり主流になりましたので、その広々とした空間を実現するにはやはりオープンキッチンが最適です。
また、SNS、特にInstagramの影響も非常に強いと思います。SNSでどんどん広々とした住まいの実例が上がって来ますので、自分の住まいでも実現したいという気持ちが大きくなるのは当然な事だと思います。
ただ、オープンキッチンには憧れるけどいつもきれいにしておくのは大変だから、、、と言う気持ちも当然皆様心のどこかによぎるのではないでしょうか?
その様なお客様は上の写真の様に、対面キッチンだけど、リビングからは手元やキッチンの天板があまり見えない様に手元隠しの細工を入れる事が多いです。この様な場合、大抵は手元隠しを床から1m〜1.1mの高さで作ります。(もちろんダイニングからは見えるのですが、)心理的に見えにくいという安心感が生まれ、気楽に使える(散らかせる)キッチンになります。
話しは変わりますが、ダイニングテーブルをどこに置くか?という問題も大事なポイントです。実は上で紹介した3件のお住まいは全て、キッチンの真横にダイニングテーブルを置く計画になっていました。これはコミュニケーションキッチンと言って、配膳が楽に出来たり、キッチンで家事をする人と食事をする人のコミュニケーションが取りやすいなどのメリットがあり、これもここ数年非常に多く採用される事が多くなりました。もしかするとこのトレンドの様な流れもSNSやYoutubeが影響しているかも知れません。
ただしこのコミュニケーションキッチン、良い所もあれば、デメリットもあります。それは住まいの面積が大きくなりやすく、コストが上がりやすい設計手法だという事です。もちろん、全ての住まいでコストアップする訳ではありません。しかし、住まいの形がL字になりやすい事は間違いありませんし、その分住まいの面積が増えやすいという事は知っておいて損はないと思います。
そこで、写真の様にキッチン正面にダイニングを置くオーソドックスな形も見直されて来ました。この時、キッチン側とダイニング側の繋がりを強く保ちたいという考えで、キッチンがオープンスタイルになる事は非常に多いです。
昨今資材費の高騰や金利の上昇など見過ごせない社会情勢が多々あります。コストの事は無視できません。調理の時の繋がり方、自分達家族の片付けの自信、コストをみて、どうするのがほんとうに自分達らしいのかを見極めて頂ければと思います。
対面型だけでは無く、壁付けキッチンのお住まいもまだまだ根強い人気を誇っています。海外の住宅写真を見るとキッチンが壁付けになっている事も多く、加えて、壁に美しい道具を並べて上手くレイアウトされていたりしますので、それも人気の理由かなと思います。
また、壁付けキッチンは、調理や皿洗いなど家事をしている時は、作業に集中し易い環境になりますので、料理をするときはちゃんと集中したいという方にもお勧めです。激しくシンクを使っても、対面キッチンの様に水はねがキッチンの向こうに飛んでいくかも⁉と気にする事もありませんので、家事が多少?楽になるのもメリットかなと思います。