もし家を建てるなら

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どのくらいの断熱性能にすべき?

1、断熱性能Ua値=0.46以下にすべき

いきなり結論から入りますが、私達は住まいの断熱性能Ua値を0.46以下にすべきだと考え、これを標準性能にしています。

ではなぜUa値0.46を基準にしているのか?についてお答えします。
それはUa値0.46あれば、「エアコン1台で家1件全てを快適に出来る」からです。

2、エアコン容量計算をしてみます

35坪の住まいで、家1件を暖める為に必要なエアコン容量を計算してみます。
※詳しい説明は省きます。

 

定格暖房能力
=1.7{109.63×1.70×(23-0.8)-4.6×109.63}=5833W
となりました。

 

つまり暖房能力5.8kw以上のエアコンを設置することが出来れば計算上は1台でまかなえます。

 

では、5.8kw以上のエアコンというのはどの程度のモノでしょうか?
エアコンメーカーのスペック表を見てみます。

 

メーカーによって多少性能値の上下はありますが、18畳用エアコンであればおよそ6.7kw以上の性能を持っています。結果、18畳用エアコン1台で家1件の暖房をまかなう事が出来る、という事になります。

 

18畳用エアコンであれば、どのメーカーのどのグレードのラインナップにも入っていますので、あえて高級機種を選ぶ必要もありません。お客様にとっても環境にとってもコストパフォーマンスが良いと思います。

3、自由で快適な住まいを実現する実現する為に

家の中でエアコンを3台も4台もつけ、そんな中電気代を気にしながら暮らしていくのは正直楽しくないと思います。いつも部屋のドアをちゃんと閉めたか?とか、エアコン使いすぎるともったいないと切る事にもこだわりすぎたり、どうしても生活が窮屈になってしまうのではないかと思うからです。(もちろん無駄にエネルギーを使わない様に上手く節約する事は大事です)

 

もし、エアコン1台で住まい全体が快適になるならば、住まいは出来るだけ細かく仕切らず、おおらかにつながっていた方がより快適です。そして1台だけ動かすので、電気代を気にしすぎる事はありません。吹き抜けがあると絶対寒くなるという声は昔からよく言われる事ですが、断熱性能が高い家の場合そんな事もほぼありません。

 

ちなみにUa値をさらに高める事も可能です。ただ、これ以上高めても夏冬でエアコン1台づつは結局必要になると思いますし、使い方にはさほど変わりが無いのではないかと思います。ですので、建築コストを上げ過ぎない事も考慮し、私達は現在Ua値0.46を標準仕様として定めています。

リビング

4、Ua値0.46より低い住宅性能の場合

①Ua値0.56の場合

定格暖房能力=7252W⇒7.3kw必要になります。18畳用エアコンではまかなえませんので、エアコン2台もしくは、23畳用エアコン(8.5kw)1台が必要となります。1台で何とかまかなえますが、メーカーさんの中級グレードでなければ23畳用商品がありませんので、その分高額なエアコンを購入する必要があります。

②断熱等級4(Ua値0.87)の場合

定格暖房能力=10918W⇒10.9kw必要になります。29畳用エアコン(10.6kw)でも若干不足しています。29畳用エアコンより大きな機種は家庭用にはありませんので、2台以上設置もしくは業務用エアコンの設置が必要になります。

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