内断熱(セルロースファイバー)
CELLULOSE FIBER
内断熱材(セルロースファイバー)とは
セルロースファイバーを外壁内部に充填した断熱工法です。セルロースファイバーは、内断熱材の一種で、未出荷となった新聞紙をリサイクルした自然素材です。開発から80年以上の歴史があり、アメリカではグラスウールと並ぶ普及品です。 優れた施工性により製品本来の断熱性能が発揮できることが特徴で、原料の特性を活かした調湿性、防音性に加え、添加した自然素材であるホウ酸の効果による高い防火性や防虫性から「魔法の断熱材」とも呼ばれています。
調湿・断熱・防音・防虫に優れた多機能断熱材
アイジースタイルハウスの家づくりで採用している断熱材「セルロースファイバー」は優れた特徴を複数もつ、多機能断熱材です。
「断熱材は、住宅にとって命」
断熱材の良し悪しで住宅の寿命が決まるといっても過言ではありません。
近年の日本の住宅の寿命が短くなった大きな原因の一つに、断熱材の種類と施工不良による、内部結露があります。
内部結露とは、マイホームの内部など目に見えない壁の中で結露が発生する現象です。結露が発生しても気づかないことが多く、構造体を腐らせます。湿度の高い環境はシロアリが発生しやすく、建物の強度低下や寿命の低下につながります。また、結露によってカビが繁殖し、胞子となって室内に浮遊することで、アレルギーやアトピーの原因になるといわれています。
よって、内部結露の起こりにくい断熱材を選び、正しく施工することが住宅を長持ちさせる上で非常に重要になります。
そこで、アイジースタイルハウスでは、調湿性能が高く、断熱・防音・難燃・防虫に非常に優れた断熱材「セルロースファイバー」を採用しています。
セルロースファイバーについての詳しい動画はこちらから
セルロースファイバーの
優れた9つの特徴
-
1結露防止・調湿性能
断熱材:セルロースファイバーには、水分の吸放湿性があります。靴が濡れた時、新聞紙を靴の中に入れた経験はありませんか?
木質繊維は周囲の状態に応じて、水分を吸ったり吐いたりしています。この吸放湿性が適度な湿度をもたらし、結露を防止するのです。
セルロースファイバーは外気の湿度が高いときには湿気を吸い取り、乾燥しているときは蓄えた湿気を徐々に吐き出すという、生きている繊維ならではの調湿効果を発揮しますので、部屋の中はいつも快適な湿度に保たれます。
-
2断熱効果
セルロースファイバーは他のファイバー系断熱材より断熱性能が高いだけでなく、吹き込み施工を行うため、材料を偏りなく隅々まで充填することができ、断熱・防音の性能を遺憾なく発揮します。
コロラド州の建築大学(デンバー大学)でグラスウールとの実際の断熱性能を試験したところ、以下の結果を得ました。
セルロースファイバー断熱材使用の建物は、グラスウール断熱材使用の建物に比べ暖房のためのエネルギーが26.4%も少なく、その断熱性能は、グラスウールと比べ約4割も優れていることが証明されました。
隙間が出来てしまうグラスウール。これでは断熱効果は見込めません。
-
3防音・吸音効果
セルロースファイバーは、音を吸収するたくさんの小さい穴(多孔性)を持っており、車の音や話し声などの騒音をやわらげ、その防音効果はアメリカでは空港周辺の防音材として使用されるほどです。
布団を何重にもかぶり、大きな声で叫んでみる。本人は一所懸命なんですが、周りにはほとんど聞こえません。音は空気の振えです。その振えが小さな繊維の中に入ると、その繊維と繊維の中でかき消されてしまう。マスクをしてしゃべると、聞き取りにくくなるのもこの原理でしょう。
35坪程度の家に1.5トン、セルロースファイバーを壁の中に吹き込み高密度に充填することにより、音を伝える役割を果たす空気が少なくなるので、さらに騒音を少なくすることができ、この密度が防音効果をもたらしてくれます。
目で見てわかる!
セルロースファイバーの防音・吸音効果をご覧ください! -
4難燃効果
アメリカ合衆国において、断熱材であるセルロースファイバーは米国消費者製品安全委員会(Consumer Products Safety Commission, CPSC)の厳しい燃焼性規格に適応していなければなりません。
耐火性を確保するために難燃剤が製造過程で添加されます。セルロースファイバーに添加される難燃剤はホウ酸(Boric Acid)で、セルロースファイバーはクラスAの等級を与えられています。
InCide PCセルロースファイバーは、火にさらされても表面が炭化するのみで引火せず、酸素の供給をストップさせ、火が燃え広がるのを防ぎます。
各素材による耐火性実験
目で見てわかる!
セルロースファイバーの難燃効果をご覧ください!1996年12月の天然資源保護協議会( Natural Resources Defence Council, NRDC)は、
報告書において”セルロース断熱材中のホウ酸の難燃効果が減少するには300年以上かかる”と述べています。 -
5防虫・防カビ性能
断熱材:セルロースファイバーの特筆すべき特徴は、高い防虫効果です。
これはInCide PCセルロースファイバーのみの特徴で、ボロン#10(Boron #10)という、独自に開発したホウ酸化合物を23%含んでおり、このボロン#10により、防虫や防カビ、さらに防火に高い効果を発揮します。米国では害虫駆除断熱材として登録および認可を受けている唯一の断熱材で、日本でもホウ酸団子がゴキブリ駆除に有効であることは広く知られていますが、InCide PCセルロースファイバーは害虫駆除試験において、99.7%ものゴキブリ 駆除という高い結果数値にて証明され、その他のアリやシロアリにも同様の効果があります。
セルロースファイバーはカビを防ぎます。ここ数十年で、建築科学や建築技術は変化し、建築家や建築主は高気密にすることに努力してきました。ですが、カビの胞子はとても小さく、たえず至る所に存在します。屋内、屋外、新築だろうとなかろうと、カビはあらゆる建築物の中で非常によく見られるもので、条件さえ整えばどこにでも発生します。幸いなことは、ほとんどのカビは人体やペットには害がないことですが、建築物にはダメージを与えます。木製建築部材はその菌により、腐朽されていきます。
-
6高い安全性
InCide PC セルロースファイバーは、多くの虫の駆除には大変効果的ですが、その毒性は、一般の食卓塩の6倍も安全と評価されています。
セルロースファイバーは、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも、安心してお使いいただけます。
-
7優れた耐久性
InCide PC セルロースファイバーは、その性能が50年以上保持されることが証明されています。
-
8高品質
InCide PC セルロースファイバーは、米国消費者製品安全委員会(CPSC)、米国材料試験協会(ASTM)、米国セルロース断熱構造者協会(CIMA)、米国連邦仕様書HHI-515の安全基準を兼ね備えています。
また、InCide PC セルロースファイバーは、米国環境保護庁(EPA)や、殺虫剤・殺菌剤・殺鼠材法(FIFRA)の必要条件にも適合しています。これほどの厳しい品質制御基準を兼ね備えた断熱材は、唯一InCide PC セルロースファイバーのみです。
アイジースタイルハウスが使用するセルロースファイバーは、「InCide PCセルロースファイバー」というアメリカ国内の新聞古紙(市場未出荷品)から作られる断熱材です。リサイクル紙からつくられていますので、他の断熱材に比べて40%ものエネルギー消費を節約します。現在、住宅に使用されている断熱材は様々なものがありますが、そのほとんどが科学物質で作られたものです。これに対し、InCide PCセルロースファイバーは、ホルムアルデヒド、アスベスト、グラスファイバーを一切含みません。また、独自の防火処理によって難燃性を実現しています。(*アンモニアは一切使用していません。) -
9地球の将来を考えた、エコな素材
これからの住宅資材は、地球環境に優しくなくてはなりません。
断熱材:セルロースファイバーは出荷前の新聞古紙をリサイクルしたもの。製造過程でも、一般的な内断熱材であるグラスウールを製造するよりも格段に少ないエネルギーで製造することができます。
地球の将来を考えた、エコロジーな断熱材のため、アメリカでの断熱材におけるセルロースファイバーのシェアは、グラスウールを抜いて普及率トップとなっています。
安全に厳しいアメリカで
60年の実績■断熱材種別シェア(米国)
セルロースファイバーは欧米諸国が発祥の地で、米国の断熱種別シェアを調べてみると最も多く使用されています。
専門業者によるたしかな品質で施工します
このセルロースファイバーの吹き込み工事は、その断熱工事の為だけに、セルロースファイバー工事専門業者が来て行ないます。その間は、他の工事は一切止まります。この断熱工事には、慎重さと、完璧主義的な繊細さが必要だからです。今まで、壁体内に結露をさせたことが無いというのが、自慢です。
断熱工事の施工者は、一般的には、大工さんがやります。日本で今最も普及している断熱材はグラスウールです。グラスウール工事は、大工さんが他の仕事と並行しながら行います。勿論、しっかりと隙間無く行なえば、まだいいですが、今まで酷い工事もありました。
断熱工事の最大のポイントは隙間無く断熱材を詰めていくことが全てです。ほんの少しでも、隙間があれば、そこから熱はドンドン逃げていきます。実は断熱工事というのは、大工さんが一工程の中で、他の仕事を進めながら出来るほど簡単な工事ではありません。
断熱検査
どんなに優れた断熱材も、隙間(断熱欠損)の無い様、的確な施工をしなければ本来の断熱性能を発揮できません。
アイジースタイルハウスでは、断熱工事の後、必ず全棟断熱検査を実施し、断熱欠損の無い的確な施工である事を確認します。
■ サーモグラフィカメラによる温度測定
断熱検査は、検知した温度差を色の違いで表現する機器サーモグラフィカメラ(※)を用います。断熱材を設置する天井や外壁に向けて温度を測定し、その分布の状況を確認します。
※サーモグラフィカメラ:赤外線センサーによる温度検知のできるカメラです。
図1の部位の断熱検査による温度分布が図2です。均一な温度分布であることが分かり、断熱材の施工不備(断熱欠損)がないことを視覚的に確かめられます。