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《対談》どうなる!? 住宅ローン金利 今後の見通し【No.2】(全4回)
今後の金利動向の質問にどう答えていますか?
(司会)
イエールさんが直接お客様から、「例えば、ここ半年ぐらい一年以内ぐらいの金利動向ってどうなりそうですか?」って聞かれることはあるんですか?
(イエール)
ありますね。
(司会)
すると、どうやってお答えになるんですか?
(イエール)
これはですね「正直、分からない。」と答えます(笑)
ただ、今から半年前の過去の話はできるので、「変動金利は変わってないですね。長期固定金利のフラット35は上昇傾向ですね。」っていうお話をしますね。
もちろん、ここから先同じようなトレンドを辿って行くかどうかっていうのは正直分からないですけれども、「その可能性はありますよね?」という様に考えられる可能性についてはお話しします。
(森)
リスクをどれぐらい見るか?によって長期固定か変動かを決めるしかないってことになりますね?
(イエール)
まさに、リスクをどこまで取るかだと思います。自分たちが支払っていく住宅ローンっていうものが金利によって当然変わっていくわけですから、自分たちの生活が今よりどれぐらい上がるとその支払いが維持できなくなるのかっていうリスクですね。
つまり生活の変化というリスクを考え、バッファ(余裕)を持った計画をしないといけない訳です。そのリスクによって変動金利とするのか?またはバッファを考えるくらいなら、そもそも金利の高い固定金利の方が金利変動のない安心感があるというのであれば、固定金利を選んでいただいていいというところですね。
なので具体的にお客様にお話しするのは、金利が何パーセントというよりは、この金利でこの金額を借りることによって、いくら支払うことになり、それがあなたの生活にとって〇ですか?×ですか?それとも△ですか?という判断を促すことです。実際、そこはよくお話をします。あとはお勤め先であったりとか色んな状況があると思いますから、ボーナスを併用するであったりとか繰り上げ返済を考えるですとか、いろんな住宅ローンの返し方をオプションとしてご提案を差し上げて、お客様に安心していただける住宅ローンを提供させていただく、というようなことをお話しします。
(司会)
そうすると、金利が例えばこの一年でどうなるかっていうことを心配するよりは、過去数ヶ月ぐらいの動向を見て金利の傾向をよく理解して、イエールさんみたいなプロに相談をして、そのリスクの取り方が適切なのかどうかというアドバイスをもらい、その上で申し込む金利のタイプを決めれば、変動であっても固定であっても、万が一リスクに直面したときにも立て直すことはできるだろうということですね?
(イエール)
その通りですね。そのリスクを知った上で住宅ローンを組むということが非常に大事ですね。
現実には変動金利もずっと変わっていないものですから、固定金利みたいなイメージの方も多いんですけれども(笑)、実際には金利変動の可能性はあるということをよく分かった上で借りる事が大事ですよね。
金利上昇局面で想像できることは?
(司会)
今回のテーマである「金利の見通し」で言うと、例えば、ここ10年以上もほぼ変わらなかった変動金利が、もしこの半年以内に上がりはじめたとすると、その上がり幅、金利が上昇していく勢いっていうのはどんなことが想像できますか?
(イエール)
どうでしょう?(笑)
どこからを急激と言うのかっていうのはちょっと置きますが、今の政府の動きを見る限りは、慌てるほど急激に上がるという可能性が高いとは言いづらいと思います。段階的に少しずつっていう可能性の方が現実的ではないかなと思います。というのも、急激に景気が良くなっていくという可能性はかなり低いんじゃないかな?という印象を受けていますので。
それ以上にですね、銀行側の金利の設定の仕方というのもあります。先ほどまでのお話しは、国の考え方をベースにお伝えしてきましたが、実際に住宅ローンの金利を決めているのは金融機関になりますので、例えば地方銀行さんですと、長期的に35年間ずっと収益を見込める金融の商品って住宅ローンぐらいしかないんですね。で、特に地銀さん、信金さん、労金さん、その他地元に根差した金融機関さんにとっては主力商品なんで、他行にこれを取られるわけにはいかないって思ってるんですね。金利を上げることによって借り手から選ばれなくなるリスクがあるので、そういう面から見ても急激に金利が上がるというのは、考えにくいとは思います。
(司会)
ありがとうございました。では、次のテーマに移ります。(次回に続きます。)
《対談》どうなる!? 住宅ローン金利 今後の見通しシリーズ
#住宅ローン #金利動向 #上昇局面