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《対談》【No.1】どうなる!? 住宅ローン金利 今後の見通し

このところ住宅ローンの金利に上昇の気配を感じられる様になり、これから住宅ローンを組もうとお考えの方にとっては、今後のことがとても気になるところだと思います。

今回は、弊社とお付き合いのある住宅ローン借入支援の専門会社 iYell(以下、イエール)株式会社さんにお越しいただき、弊社の建築プロデューサー森と共に、今後の住宅ローンの金利動向をテーマにした知っておくと役に立つお話しを伺いました。

そろそろわが家の建築を…とお考えの方には、書籍などでは分からない参考になるお話しをいろいろと聞けましたので、ぜひご覧ください。(全4回)

 

 

 

iYell株式会社


金融機関と住宅事業者を繋ぎ、住宅の建築や購入をお考えの方に最適な住宅ローンを提供する住宅ローンプラットフォームを運営。
住宅ローンを取り扱う各金融機関・住宅事業者・エンドユーザー(施主、購入者)の視点を持ち、様々な住宅ローンの課題を、テクノロジーを活用して解決しています。

 

アイジースタイルハウス浜松店
副店長・建築プロデューサー 森健


建築事業部であるアイジースタイルハウスの母体企業、アイジーコンサルティング株式会社に入社後、住宅のメンテナンス事業部に所属。住宅に関する豊富な知識と経験を買われ、住宅建築業務にコンバート。これまでに100棟以上の住宅建築をプロデュース

 

 

(司会)
本日は、住宅ローンの今後の金利の見通しを中心に住宅ローンの借入れにまつわるざっくばらんなお話しをお伺いするために、お集まりいただきました。どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

(イエール・森)
よろしくお願いします。

 

(司会)
まず、この先の金利はどうなるのか?これまでの実態とこの先の見通しについて、住宅ローン借入れ支援業務のプロであるイエールさんに、実際に住宅ローンを借りようとしている方に向け、何か参考になるようなお話を伺えますか?

 

どうなる今後の金利?

(イエール)
まず金利のお話をする前に、金利は何を基に変わっているのか?ということを知っておくと良いと思います。

 

住宅ローンの固定金利は、日本が発行する国債の金利がベースになっているんですね。そして、4月に日銀の総裁が黒田さんから上田総裁に変わり、大きな変革があるんじゃないかと言われています。

 

去年12月に国債の長期金利がちょっと引き上げられたことで、フラット35の金利も上がってきましたよね。昨年は1.3~1.5%くらいだった金利がもう2%目前っていうところで、4月はちょっと下がりましたけども5月はまた上がって、今後どうなるんだろう?と心配されるお客様が非常に増えています。

 

で、今後の見通しですが、長期固定金利については上がっていく可能性が強いだろうとは思います。政府としては、住宅という大きな商材を流通させることは経済に大きな効果が出ますから、そのためには(実質的な公的融資という意味の)フラット35に関して優遇金利を新しく作っていく必要があるんじゃないのか?という話もあります。しかし、具体的にどうなるかっていうのはまだ何も分かりません。しかも、この長期金利の調整については、今の上田総裁は撤廃する可能性を考えとして持っているので、それがなくなると、青天井で金利が上がっていく可能性があるという訳ですね。

 

これから長期固定金利で住宅ローンを考えている方は、この固定金利が上がる可能性が変動金利よりは高いという認識を持っておいたほうがいいかもしれないですね。

 

 

 

金利上昇リスクに備え早めに組んだ方が安心

(森)
そうすると、長期金利での住宅ローンの借入れを考えている方は、早く組んだ方が安心感があるってことですね。

 

(イエール)
おっしゃる通りですね。

特にフラット35は、例えば4月は1.76%だった金利は5月は1.83%と、やはり上昇しています。フラット35は、申し込み月ではなく実行した月(建物の引渡しが行なわれた月)に適用される金利なので、これから住宅を建てられる方にとっては、半年とか1年とかそれぐらい先の話なんですね。そうなってくると、実行月の金利がどうなっているのかを考えながら、計画を進める必要があります。できるだけ早い段階で意志決定をして、長期の金利上昇リスクに備えた方が安心かなっていう感覚はあります。

 

ただし、実際には月々で若干の上下変動もあるので、あまり強くは言い切れないもどかしさもあります。

 

 

お勧めの金利タイプはある?

(森)
実際、固定金利か変動金利かで考えた時に変動金利を選択されるお客様の方が多いじゃないですか。イエールさんとしては固定と変動では「こちらの方が良いです。」と勧めることってありますか?

 

(イエール)
あくまで中立の立場なので具体的にどちらの方がいいという話はしないですね。ですが、一つの可能性として今は長期固定金利がどんどん上がってくる可能性が高いと言える中で、変動金利というのは短期プライムレートを基準にしており、これは日銀の政策金利に連動しているのでマイナス金利ですよね。安倍前首相時代のマイナス金利(2023年4月現在:-0.1%)がずっと続いてる状態。こっちはですね、もうリーマンショックの2009年以降ずっと横ばい状態が続いています。長期金利と比べると差がどんどん開いていってるんですね。

 

なので、変動金利がもしこれから上がると予測したとすれば、政策金利を上げるということになり固定金利レベルにまでするとなるととんでもない上昇率になるので、これは私の主観が強いですけれども、そこまで上がることはないんじゃないかな?と思います。そう考えると、今は変動金利でもいいんじゃないのかな?と個人的には感じますね。

 

 

固定金利上昇による変動金利への影響は?

(森)
なるほど。ただ、これまでの経験から言うと住宅ローンの金利は、固定金利が上がるとその後から変動金利も上がるという動きがあるのも事実で、固定と変動は明確な連動はしていないとは思うのですが、これについてはどうでしょうか?

 

 

(イエール)
いわゆるインフレ傾向が強くなれば、政策金利を引き上げる可能性がありますよね。ただ、マイナス金利からまずはゼロ金利になるわけですから、これが変動金利にどれぐらい影響するかというと、そこまで大きな影響はないんじゃないかという見方は多いですね。

 

ただ一部では、上がるとするならば0.25%かそれぐらいまでは上がる可能性があるんじゃないか?という意見が一部にはあるのも事実です。

 

(司会)
ありがとうございました。では、次のテーマに移ります。(次回に続きます。)

 


《対談》どうなる!? 住宅ローン金利 今後の見通しシリーズ

【No.2】【No.3】【No.4】

 

#住宅ローン #金利動向 #金利タイプ #固定金利 #変動金利

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