もし家を建てるなら
家づくりにおいて、誰もが気になるのが収納スペース。前回のブログ前編では、収納の基本的な考え方と、お悩みの多い玄関収納について解説しました。
後編となる今回のブログでは、衣類、キッチン、トイレ、本棚、洗面・脱衣所、ロフトの6スポットの収納ポイントを順番に紹介していきます。
前回の記事(収納で失敗したくない!① 考え方のキホン~玄関収納)はコチラ。
目次
1.衣類収納のポイント
1.1.クローゼットの寸法はどれくらいがいいか
1.2.布団を入れるなら押し入れサイズも選択肢
1.3.ウォークインクローゼットの注意点
2.キッチン収納のポイント
2.1.カップボードは何を入れるかで仕様を決める
2.2.吊戸棚やパントリーは必要か
3.トイレ収納のポイント
3.1.検討を忘れない
3.2.収納スペースは頭上か足元か
4.本棚のポイント
4.1.持っている本の寸法をチェック
4.2.棚板の厚さに注意
5.洗面所・脱衣所収納のポイント
5.1.手元にあるモノのリストアップを特に丁寧に
5.2.家事動線を踏まえた収納を
6.ロフトのポイント
6.1.大容量の空間を設けられる
6.2.収納問題をすべてロフトで解決しようとしない
7.アイジーにご相談を
1.衣類収納のポイント
まずは、家の中でもかさばりがちな衣類の収納に関するポイントを紹介します。
前編で解説したように、持っている衣類や収納ボックスの寸法と量をしっかり把握したうえで、以下の点を押さえていきましょう。
1.1.クローゼットの寸法はどれくらいがいいか
衣類収納の基本となるクローゼットは、奥行き70センチほどで設計されることが一般的です。これは、押し入れに比べて約20センチ短い寸法になります。
「スペースがもったいないから、奥行きをもっと詰めたい」と考える方もいますが、衣類の収納では、標準の70センチ(内法55センチ程度)とすることをオススメします。これより詰めてしまうと、男性用ハンガー(45センチ程度)にかけた衣類の肩がすれてしまう恐れがあるからです。
一般的なメーカーの衣装ケースでは、奥行き53センチの商品ラインナップが多数あり、こうした衣装ケースを使うことでスペースを無駄なくぴったり使うことができます。
1.2.布団を入れるなら押し入れサイズも選択肢
昔ながらの押し入れの奥行きは、クローゼットよりも約20センチ長い90センチほどが一般的です。布団を収納したい方は、押し入れサイズにすると便利が良いでしょう。
大きめの収納がほしい方でも、布団を入れないのであれば奥行70センチがベターです。奥行きが長い押し入れサイズだと、奥に何をしまい込んだかわからなくなったり、取り出すときにはわざわざもぐりこまなければならなかったりと、使い勝手が悪いからです。
1.3.ウォークインクローゼットの注意点
人気のウォークインクローゼットですが、中に立ち入るスペースが狭くなりすぎないようにしましょう。幅員60~70センチを確保することが一般的です。これ以上狭くしすぎると、洋服をかけるのが困難になったり、中に立ち入っただけで洋服にあたってしまったりということになりかねません。
とくに、クローゼット内に姿見を置く場合には、鏡をしっかり活用できるよう最低でも60センチは確保することをオススメします。
ウォークインクローゼットは、人が中に入る空間を確保する分、収納に使えるスペースは目減りすると見られることも多いですが、一般的な壁面収納であっても、扉を開いたり人が立ったりするスペースが必要となるので、大きなデメリットと認識する必要はありません。
2.キッチン収納のポイント
次に、キッチン収納のポイントです。生活感が出がちな場所ですので、しっかり検討しておきましょう。
2.1.カップボードは何を入れるかで仕様を決める
キッチン台の背面に置くカップボードは、30坪程度の家の場合、1. 8~2. 2メートルほどの幅で選ぶのが一般的です。最終的には、収める荷物の種類によってサイズを決めます。
もう一つ、カップボードのサイズを決める要素は、上に置く調理家電の大きさです。電子レンジやオーブン、炊飯器といったものがすべて載らないということがないよう、しっかりと寸法を把握しましょう。
取り出し方法も、何を入れるかを要素として決めます。カップボードには引き出し、引き戸、スライド扉などの選択肢があります。カップボードに入れるのは鍋やフライパンといった調理器具なのか、保管用の食材関係なのか、そしてどれくらいの頻度で開け閉めすることになるのか、といったことを考慮し、使い勝手のよい取り出し方法を選びましょう。
2.2.吊戸棚やパントリーは必要か
キッチン下収納とカップボードで収まりきらないと考える場合、吊戸棚やパントリーの設置を検討します。
吊戸棚は、頭よりも高い位置の収納になりますから、キッチン下やカップボードに比べて使用頻度の低いものを入れるといいでしょう。吊戸棚を設置せず、窓を設けることで明るいキッチンにする選択をされる方もいます。
キッチンまわりのスペースに余裕があれば、パントリーも選択肢です。ストック食材の収納に便利です。ただ、たくさん収納したいからといってあまりに奥行きを取りすぎると、取り出しにくくなってしまうため注意しましょう。
3.トイレ収納のポイント
3.1.検討を忘れない
そもそもの大前提ですが、トイレ収納の検討を忘れないようにしましょう。家づくりという大きなことを考えるなかで、細かな収納は見落とされがちです。トイレットペーパーや掃除道具、生理用品などトイレ内に置いておきたいものはあるので、忘れず検討しましょう。
3.2.収納スペースは頭上か足元か
トイレの収納は、頭上か足元の脇にスペースを確保することが一般的です。トイレ自体を大きくつくる方はあまりいないので、限られたスペースを有効に活用するためです。
頭上に設置する場合、便器の上の部分に収納棚を設けるケースが多いです。最近はタンクレストイレが増えており、トイレ内に簡易手洗いを設けるのであれば、その下部分に収納スペースを確保することもできます。
4.本棚のポイント
4.1.持っている本の寸法をチェック
通常の本棚は、奥行き30~40センチ程度です。いま持っている本が一般的な本であれば、このようなサイズで問題ないでしょう。
一方で、例えばお医者さんのように、専門的な学術書はかなり大きいものもあります。大きなサイズの本が自宅にある場合には、寸法を確認して本棚をつくるようにしましょう。
4.2.棚板の厚さに注意
本棚は可動棚にするケースが多いですが、棚板の厚さにも注意が必要です。本がたくさん載る場合、かなりの重量になります。棚板にある程度の厚みがないと、荷重が持ちません。持っている本の量を考慮して検討するようにしましょう。
5.洗面所・脱衣所収納のポイント
5.1.手元にあるモノのリストアップを特に丁寧に
洗面所や脱衣所は、細かなものがたくさん集まる場所です。しっかり考えないとあふれてしまいますから、何といっても書き出すことが大切です。化粧品やドライヤー、歯ブラシに歯磨き粉、掃除用のスポンジ、洗濯洗剤にハンガー…。細かくて面倒に感じるかもしれませんが、新居での生活を快適にするためにも、リストにまとめたものを建築会社の担当者と共有し、一緒に考えてもらうのも手です。
5.2.家事動線を踏まえた収納を
最近は、脱衣所をランドリールームとして活用するケースも増えています。洗濯機を回す→干す→たたむ→しまう、という一連の動作を一つの場所で完結させることができる家事ラク・時短が人気のポイントです。収納スペースと作業スペースが必要なため、ある程度の空間が求められますが、自分の生活を想像しながら検討してみましょう。
6.ロフトのポイント
6.1.大容量の空間を設けられる
ロフトは建築基準法において、天井高1.4メートル以下で下の階の2分の1まで、と大きさが制限されています。とはいえ、大きな空間を設けることができますから、荷物の置き場にお困りの方には便利なスペースとして活用できるでしょう。
6.2.収納問題をすべてロフトで解決しようとしない
ロフトはかなりの空間をつくることができる一方で、荷物の上げ下が重労働になります。そのため、ロフトをつくったから「収納は問題ない」と考えない方がよいでしょう。ロフトには、あまりに重量があるモノをしまうのは避け、年に1回ほどしか出し入れしないものを収納するスペースとして活用すると良いでしょう。
7.アイジーにご相談を
家づくりで誰もが悩む収納について、前編・後編の2回にわたってご紹介してきました。
アイジースタイルハウスでは、家づくりに取り組むみなさまの、収納に関するお悩みもたくさん伺ってきており、それぞれの事情に応じた解決プランの実績が豊富にあります。
使いやすい収納を実現した注文住宅をお考えでしたら、ぜひ、アイジースタイルハウスにご相談ください。
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