もし家を建てるなら
家づくりにおいて、誰もが気になるのが収納スペースでしょう。「いまの家より使い勝手をよくしたい。」「将来にそなえて十分な空間を確保したい。」と多くの方が考えるのは、ごく自然なことだと思います。
そこで、今回から2回に分けて、家づくりにおける収納のポイントを紹介していきます。前編となるこの記事では、まずは収納の考え方のキホンを押さえつつ、お悩みの多い玄関収納について解説していきます。
1.基本的な考え方・注意点
まずは基本的な考え方・注意点を確認していきましょう。
1.1.「〇帖分の収納があれば大丈夫!」に注意
マイホームの間取りを検討する際、多くの人は現在の住まいと比較して収納量を考えます。そのため、建築会社には「いまの家よりも広い〇帖分の収納スペースをつくってください」という要望が寄せられがちです。
この「〇帖分」という考え方には注意が必要です。帖数ばかりにとらわれると失敗しがちですから、あくまで広さの目安ととらえましょう。最も重要なポイントは、使いやすい寸法や設計になっているかどうかです。
例えば、同じ3帖の収納でも、壁面収納とウォークインクローゼットでは形状が異なります。入れたい荷物の形や大きさによっては入らなかったり、取り出しにくかったりということにもなりかねません。ですから、「要望通りの帖数が確保できればOK!」と考えるのではなく、実際の使い勝手までしっかりと検討するようにしましょう。
1.2.持っている荷物を「見える化」しよう
自分に合った収納をつくるには、いま持っている荷物を「見える化」することが重要です。手元にある家具・家電・モノの量や寸法、数を把握し、リストでまとめましょう。リストを建築会社側と共有すれば、まず収まりきらないということはありません。面倒くさいと感じるかもしれませんが、想定外の収納トラブルでせっかくのマイホームがいきなりごちゃついてしまうということにもなりかねませんので、必ずするようにしましょう。
例えば衣類では、クローゼットに掛けてある洋服のワイド寸法(横幅)はどれくらいでしょうか。パンパンの状態でしたら、少し余裕を持ったクローゼットが必要になります。また、女性用のワンピースなど、丈の長い洋服の長さもしっかり測ります。Tシャツや下着などを入れる収納ボックスは何個あり、縦・横・高さはどれくらいかも把握しましょう。
また、使用頻度の低いモノや、掃除用品、アイロン台、ミシンといったものは忘れがちですから、注意しましょう。
丁寧に把握することで、「必要十分な」収納に近づけることができます。逆に十分すぎるスペースを確保してしまうと、その分LDKや他の部屋は小さくなってしまうことを忘れないようにしましょう。
1.3.収納内のコンセントにも気配りを
収納そのものの機能からは外れますが、コンセントの設置も押さえておきたいポイントです。
近年、収納スペースの中にコンセントを付けることが多くなってきています。これは、家電や掃除道具がデジタル化され、その充電用として用いられるケースが多いです。モノを入れることで隠れてしまわず、使い勝手がよい場所にコンセントを設置することも忘れないようにしましょう。
以上のようなキホンを踏まえたうえで、スポット別のポイントを確認していきます。
2.スポット別:玄関収納のポイント
玄関は、生活する自分たちにとっても来訪者にとっても、家の「顔」となる場所ですから、すっきりさせたいという方も多いでしょう。
ポイントを整理していきます。
2.1.靴の寸法を確認しよう
玄関を占拠しがちなものといえば、やはり靴です。上記の項目でも確認したように、家族が持っている靴それぞれの幅・長さ・高さといった寸法や数をしっかりと把握するようにしましょう。
その確認が前提ですが、一般的には1足当たり奥行き30~35センチ、ワイド寸法25~30センチ程度のスペースを確保すれば十分です。女性用のブーツや長靴がある場合、高さに注意します。
また、子どもがいる場合には、将来的に親と同じくらいの収納量が必要になると考えるとよいでしょう。のちのちシューズボックスを追加すると、せっかくの空間が狭くなってしまいますから、最初から子どもの成長を踏まえた収納量を確保しておくことをオススメします。
アイジースタイルハウスの施工事例(画像クリックでこのお宅の施工事例へ)
2.2.可動棚は大きすぎないように
シューズボックスの棚には、多くの方が可動棚を採用しています。この棚が大きすぎると付け替えが重労働になってしまいますので、適度なサイズに抑えましょう。
オススメは、長くても90センチほどの棚です。一般的な厚さ12ミリ、奥行き30センチ程度のものであれば、女性でも簡単に移動できる寸法になります。
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2.3.靴以外に置いておきたいモノは?
玄関には、靴以外にも収納しておきたいモノがある場合が多いです。子どものベビーカーや外遊び用のおもちゃ、趣味のゴルフや釣りに関する道具などです。
こちらも靴と同じように、それぞれの寸法を測ってスペースを確保するのが基本です。玄関スペースに限りがある場合には、優先順位を付けましょう。その判断基準は、長期間にわたって保管が必要なものか、短期間の保管で済むものか、という点です。
例えば、ベビーカーやおもちゃなど子どもに関するものは、子の成長や巣立ちに伴って必要なくなります。一方、両親の趣味などに関するものは次第に増える傾向があります。スペースに限りがある場合、基本的に一番長く住む方のものを優先して確保するといいでしょう。
アイジースタイルハウスの施工事例(画像クリックでこのお宅の施工事例へ)
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2.4.「シューズインクローゼット」か「シューズボックス」か
アイジースタイルハウスでは、新築される方の9割以上がシューズインクローゼットを採用しています。シューズボックスよりも収納力があり、玄関表を常にスッキリと保ちやすいことが理由です。
シューズインクローゼットの注意点としては、人が出入りする廊下部分の幅員を広めに確保することです。持ち込んだかばんやリュックが当たって靴などが落ちるとわずらわしいため、70~80センチは確保するといいでしょう。
一方、シューズインクローゼットはどうしても面積を必要としますので、設計者としっかり打合せしましょう。どうしても面積に余裕がない場合に、シューズボックスという選択も持っておきます。
シューズボックスでも、床から天井まであるものを選べば、靴以外の大きなものも収納できます。レインコートやアウター類が収納できる専用の金物が流通しているほか、ゴルフバッグなどもしまっておくことができます。
ただ、やはり収納量には限りがあるので、部屋の中にも収納場所を設けることが必要になってきます。
3.つづきは後編へ:アイジーにご相談を
玄関収納もアイデア次第で様々な方法が考えられます。アイジースタイルハウスでは写真の様な玄関の壁面を利用した「魅せる収納」の施工事例もあります。
アイジースタイルハウスの施工事例(画像クリックでこのお宅の施工事例へ)
今回は、家づくりで多くの方が悩む収納に関するキホンなどを紹介しましたが、参考になったでしょうか?
スポット別の収納ポイントは、次回の後編でご紹介していきます。
アイジースタイルハウスは、家づくりに取り組むみなさまの収納に関するお悩みをたくさん伺ってきました。それぞれの事情に応じた解決プランの実績が豊富にあります。
ぜひ、アイジースタイルハウスにご相談ください。
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