ブログBLOG
2020.9.02
アイジースタイルハウスの母体であるアイジーコンサルティングは、明治三二年、シロアリの駆除方法の研究を始めるために創業しました。
当時、木造の橋や鉄道の枕木といった社会インフラがシロアリの被害で崩壊する問題が起きていました。その問題を解決するため、高橋是清翁を始めとする有力者を後援者に防除の研究を進め、薬学的な技術を確立し、数多くの重要文化財の保存に貢献してきました。
このように、社会課題の解決を通じ世のお役に立とうと誕生した会社だからこそ、自らの利益だけを追い求めることは私たちらしくない、そう心底思っております。
この度、「地球品質」という新たなブランドを掲げました。
ブランドの語源は、古代ケルト語の「BRANDOR」(=焼き付ける)だと言われています。
牛で例えると、刻印することで○○牧場の牛であるという「識別記号」となり、その牛は常に品質が素晴らしくおいしい肉であるという「品質を保証する記号」となります。
つまり、他より優れたものとして「区別」「識別」されるもので、企業側が一方的に作ることができるものではなく、企業側と受け手側両方によって作られるもの。
顧客の期待に対して、自社でなければ果たせない約束を明文化し、長期にわたって強い絆を作ることを目指していく。すなわち、背伸びした約束であり、有言実行の約束であると捉えております。
このブランド策定にあたり、第三者の方に協力いただいたわけですが、そのプロセスは複数のスタッフからヒアリングしたり、過去‐現在-未来、これまでの変遷、未来に向けてどのような企業になりたいのか、提供価値だったり、見えない強み、逆に弱み、課題、企業の人格、働くスタッフの人柄などなど、何ヶ月にも渡り掘り下げて掘り下げて、、、その上で可能性も含めて客観的にわが社を表現してもらいました。
その中で、こんなフレーズが上がってきました。
IGの家づくりは 消費者と生産者の美しい関係がある
IGの家づくりは 社会を持続可能にするかけらが見え隠れする
IGの家づくりは 家自体より引き渡し以降に価値がある
IGの家づくりは 家自体より過程に価値がある
IGの家づくりは 消費活動ではなく教育(啓蒙)活動になる
IGの家づくりは これからの価値観を持つ人間を作っていく
IGの家づくりは 古き良き日本の美意識が備わっている
愛着思想。for LONGを体験した子どもたちが日本にあふれかえったら、世界は変わるかもしれない。
この「世界は変わるかもしれない」という言葉を聞いた瞬間に、視界がパッと拓けたというか、アドレナリンがどっと出たというか・・・自分たちのやっている仕事は「未来を変えれる大きな可能性を秘めてるんだ」とポテンシャルの大きさに気づかされました。
であるならば、大きな旗を掲げ、大きなビジョンの元、この地球品質を広めたい。
そして、社会と経済が調和した世の中、建築という分野でできることを、大企業じゃなくてもできるということを証明したい。
行き詰まりを感じている現在の資本主義経済から抜けだし、本当に大切なものは何なのか?の追求を、と。
資本主義の先にはどのような世界が待っているのか?
芳村思風さんが言う、人格主義経済(=人間が成長・豊か・本物になるため仕事をする)であるならば、この地球品質はドストライクだと感じています。
こういった哲学・思想を具現化していくことが「地球品質」であり、それを実践していくことが経済と環境にとっていいことになる。
住まい方・暮らし方もそう。今の流行より、ずっと飽きずに暮らせるのが大切だと。
見えないものを語り、表現してこそ価値を感じる世の中へ。
主体となって、お客様や建築業界、社会や自然環境など、全方位のためになる取組をしていきます。
最初は小さくていい。
徐々に影響の環が大きくなって、いつかそれがスタンダードになると信じて。