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2023.9.21
現在、省エネ設計の勉強に行っています。その中で新しい知見をたくさん教えていただいています。
学んだことをしっかりと設計に活かせるようにまとめていきますので、お楽しみに。
なかでも言われてみればその通りだ、となったのが
省エネ設計のための優先順位です。
家の新築を検討している人は誰でも安くお値打ちに快適な温熱環境を実現したいと考えていると思います。
で、どうすればよいかを考えるとまず、家全体の断熱性能を上げればよいと考えると思います。
実はここからもう間違っています。
なんで!という怒りの声が聞こえてきそうですが
お値打ちに快適な温熱環境を実現したい
ということを実現するためにはそれぞれの費用対効果を合わせて検討する必要があります。
省エネ設計のために最も費用対効果が高い要素は何でしょうか?
実は最適なエアコン設計ができること、です。
意外に思われるかしれませんが考えてみると単純です。
エアコンを4台設置する計画としたものの、正しくエアコン設計した場合、3台で十分快適な空間が作れるとなった時はエアコンにかかる費用が1台分マイナスになります。
次に太陽に素直な設計を行うこと、です。
下の図は掃き出し窓からどの程度の熱量が入ってくるかを計算した図になります。
詳細は省きますが要するに幅1.6m高さ2mの掃き出しサッシからは電気ストーブ1台分の熱量が入ってくることになります。
その電気代は太陽の熱なのでもちろん無料です。
正しい太陽の活かし方を設計できれば、無料で電気ストーブ1台分の暖房ができるということです。
「正しい」には、夏に日射を遮ることも含まれています。
最後に断熱性能を上げる、です。
この断熱性能を上げることは上の2要素と違って無料ではできません。
性能の高い断熱材を使えば建築費用は上がってしまいます。また、性能が高すぎても余分に建築費用が上がります。
ということで、費用対効果は上の2要素よりどうしても下がってきます。
つまり、
①正しいエアコン設計
②太陽に素直な設計
③断熱性能の向上
この順に費用対効果が高いので、安く快適な家をつくりたいと考えているのであれば、素直にこの順番に検討しましょう。
では、また。