2023.11.03
/ デザインから考える家づくり /
今回から、地球品質デザインコンセプト3つめのポイント「自然と安心 両方の良さを兼ね備えた半外空間」について書いていきます。
ただ、半外空間ってそもそも何?と思われる方も多いと思います。半外空間を一言で言いますと、”外部と同じ様に光や風を感じる事が出来て、さらに室内の様に雨風や周りの視線から守られ感のある空間”です。具体的には、縁側やテラスや中庭、室内空間で言えば、土間、タイルテラスなんかも半外空間に含まれると思います。
そんな様々なバリエーションを持つ半外空間の中で、今回は3つのパターンを紹介したいと思います。
リビングから出たすぐの場所に大きくテラス空間を作った事例です。どちらの住まいもテラスをおおう様に前面に屋根をかけてます。屋根をかけてあげると、多少の雨風など気にしなくても良いのがメリットですが、さらに日照を抑える効果があるので夏涼しく、冬暖かい環境になっています。
春や秋であれば、窓を開けて外風を取り入れながら、色々な趣味やアクティビティを楽しむことも出来ると思います。
テラスの部分は、コンクリートやタイル、またはウッドデッキなど幾つかバリエーションがありますので、自分達の好みや使い方を考えて、一番合うものを選んでいただければと思います。
家の中で、アウトドアのグッズや用品を触ったり、はたまた草木を育てるために水を使ったりしたいという方も多くおられると思います。そんな暮らしにおおいに役立つのが室内につくった土間空間です。
昔は土間というと玄関土間が一般的でしたが、最近では、リビングに直接つながる土間空間を作る事が多くなりました。なんとなく、土間がリビングと繋がってると冬寒いんじゃないの?と思われがちですが、断熱性を高めていますので、土間を作ったからと言って室内が冷えるという心配はございません。
むしろ、家の中でキャンプ、ペットとの時間、植物を育てる、釣り道具を触る、自転車をメンテナンスする、粉が落ちて困るピザやバーベキューを楽しむなど、様々な可能性が広がりますので、暮らしの中心地であるリビングとつなげて作った方が暮らしの可能性は広がりやすいですね。
これは、家をくり抜いた様に作ったデッキテラスの事例です。
南の庭や植栽へ大きく視界は開けていつつも、3方囲まれたデッキテラスになっていますので、おこもり感十分です。一般的な縁側の様に建物から突き出したウッドデッキの場合、オープンすぎて落ち着かない、使いにくいという方もおられます。ですが、この様に建物をくり抜いた形であれば、視線が入るのは正面だけで周りからの視線は自然にカット出来ます。さらに横風もあまり入らずゆるやかになりますので、とても居心地良い空間に仕上げる事が出来ます。
プライベートな半外空間は、自分達だけで気兼ねなくすごせますので家族のつながりを深めるのにも役立ちますね。
今回は、3つの半外空間のパターンを紹介しました。
①庭先に作った大型テラス
②リビング直結型の土間スペース
③くり抜きデッキテラス
今回は3つだけでしたが、まだまだ色々なバリエーションがありますので、次回の記事もぜひご覧下さい。
自分達が描く暮らしのイメージによって、ベストフィットする半外空間の形は変わります。私達は、室内の間取りだけでなく、半外空間をデザインし、自然の豊かさを感じられる・人のつながりを深める住まいを作っていきたいと思います。