ブログBLOG
2022.2.14
先日、ふと目にした一文
『家の作りやうは、夏をむねとすべし。』
本当にそうかな?と思ったのでそもそもその前後は?
と思いちょっと調べてみました。
この一文を目にしたことがある人もいると思いますが鎌倉時代の【徒然草】という兼好法師さんの書いた随筆の中の一分です。
で、その原文を追ってみると
徒然草 -第55段―
家の作りやうは、夏をむねとすべし。
冬はいかなる所にも住まる。
暑き比(ころ)わろき住居(すまい)は、堪へがたき事なり。
深き水は涼しげなし。浅くて流れたる、遥かにすずし。
こまかなる物を見るに、遣戸は蔀(しとみ)の間よりも明し。
天井の高きは、冬寒く、灯暗し。
造作(ぞうさく)は、用なき所をつくりたる、見るも面白く、万(よろづ)の用にも立ちてよしとぞ、人の定めあひ侍りし。
とのことです。
以下、高校生のころ古文の得意だった(?)私の現代語訳です。
家は夏に合わせて作ると良い。
暑い時期に悪い家は堪えがたい。
深い水より浅く流れた水のほうが涼しく感じる。
引き戸の部屋は上げ戸の部屋より明るい。
天井が高い家は冬寒く明かりが暗く感じる。
家は用途のない部分を作っておくと見た目もよいし
色々な用途に使えて良いとみんなで話し合った。
鎌倉時代の家がどんなものだったか非常によくわかりますね。
この時代の社会状況と現在の社会状況は全く異なるので
現在でも当てはまることと当てはまらないことがあるなと感じました。
今でいえば、暑い時期に断熱性能が悪い家はエアコンが全く効かないので堪えがたいと思います。逆に天井が高い家は冬寒く明かりが暗く感じるとのことですが、断熱性能がしっかりしていれば天井難くても暖かいですし、明るさは照明器具をしっかり計画すれば十分に明るくできます。
ここまでは社会情勢の違いにより今と昔で感じ方、考え方が異なる部分ですが最後の一文だけはどれだけ社会情勢が変わっても変わらない素晴らしい一文だなと思います。
用なき所をつくりたる、見るも面白く、万(よろづ)の用にも立ちてよし
本当にその通りだと思います。
一見無駄な部分をあえて作る、これにより日常生活がより暮らしやすく豊かになるそんな設計ができればと一人で思いました。
個人的には、有名な『家の作りやうは、夏をむねとすべし』より
最後の一文のほうが古今東西変わらない真理じゃないか?と思うので
こちらの一文のほうが有名になってほしいと思います。
ということで、今日のところはここまです。
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