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2021.3.29
これから住宅を新築しようと考えている人で耐震工事に無関心な人は少ないのではないでしょうか。
私の大学生のころから『東南海地震が今後30年以内に70%の確立で起こる』と言われていましたがあと数年で30年になります。
ということはそのあと数年で起こるのでしょうか?
誰にもわかりません。
私の実家はもうすぐ築40年になる木造住宅です。
そのころから大地震が起こっても大丈夫なように頑丈につくったそうです。その根拠は大工さんの『勘と経験』ということですがその『勘と経験』は大丈夫なのでしょうか。
結論から言えば耐震工事に関して大工さんの『勘と経験』は全くと言っていいほどあてになりません。
なぜかといえば耐震工事に関して『勘と経験』は積み重ねられていないからです。
誤解がないように言っておくと大工さんの『勘と経験』はある範囲において半端ないものがあります。
これぐらいの柱間にこれぐらいの梁を入れて人が乗るとたわむ?たわまない?という問題に関しては大工さんの『勘と経験』はすさまじいほどの精度で当たります。
私が10分かけて計算している間に数秒で答えが出てきます。
それぐらい素晴らしい大工さんの『勘と経験』なのですが耐震工事に関してはこの『勘と経験』は全く働きません。
その違いは何かということですが力がかかる向きの違いです。
『?』ですよね。
上の図をご覧ください。
住宅にはこのような様々な種類の力がかかってきます。
建物の自重である【固定荷重】、家具や荷物等の【積載荷重】、また意外と大きい【積雪荷重】これら3つはどれも垂直方向に働きます。
また地震によってかかる【地震力】、台風の時の【風圧力】は水平方向に働きます。
これがかかる力の方向の違いです。
大工さんの『勘と経験』が通用するのは垂直方向の力です。
水平方向の地震力は風圧力は『勘と経験』はあてになりません。
なぜなら地震が起こった時にどうなるかなんて地震が起こった時でないと分からないからです。つまり大工としての経験は地震など水平力が働いたときどうなるかということとして積み重なっていかないということです。
水平力が働いた時どうなるか?に関しての答えは構造計算以外にはありません。
ということで大工さんの『勘と経験』は垂直方向にかかる力に関しては素晴らしい精度になりますが地震力など水平にかかる力に関しては『勘と経験』はあてにならない。
あてになるのは構造計算のみ。
ということで今日のところはここまで。
では、また。
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