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2020.8.28
今、モデルハウスとスタジオ(オフィス)を建築していますが、その中で今日は、こちら市場でC材と言われている丸太を加工したドア(建具)の紹介を。
これは、節が多いため、柱や土台・梁材などにはならず(建築材としての価値はほぼゼロ)チップや木質ボードになってしまうものです。
いわゆる「C材」と呼ばれているもの。
ちなみに、節が出ないようにするには、木が若いうちに枝打ちを行い手入れすれば少なくなります。
山や木が管理されないとこういった材が増え、結局伐ってもお金にならないので伐らずに放置するという悪循環になります。
で、こういった材も何とか価値を生めないかという依頼があり、森林組合、製材、流通、建具・家具店、IG(JAPAN WOOD PROJECTメンバー:以下JWP)で協力しあい製品化プロジェクトを。
上記の丸太を薄切りにし、ドアやテーブルを作っています。
左は丸太を製材した写真、右はそれを綺麗に加工し、この形でドアになりますという写真。
一般の住宅では少し重いかな~という感じもしますが、かなりの存在感、そしてたまらないいい香り。
10月末オープンの新事務所の室内ドアで使いますので、「どれどれ~」と見に来ていただければ。
我々はJWPの取組を通じ、山や木を知り尽くした男たちによって選別・厳選された木を使っている関係もあり、良質なC材の情報もダイレクトにいただけるようになり、みんなで知恵を出し合って付加価値の高い商品化などへのチャレンジをしています。
製品化プロジェクトは、A材の側材を使ったオリジナル建具、C材丸太を使ったダイニングテーブル、事務所のデスクなど他にもたくさん進行中ですので、また追って紹介していきます。
我が国の木材自給率は35%程にとどまっていると言われています。
日本のB材やC材といったものの需要拡大は進んでいるようですが、上述したチップや集成材・合板などの需要がメインとなっており、当然価格も安いため適正な循環に繋がっていないというのが現状です。
本来の国産材需要拡大については、主力であるA材の需要拡大と適正な価格での取引が課題となっています。
こちらについては、JWPでの取組みがそのまま当てはまりますので、今度また書こうと思いますが、地元の良質な木材を価値あるものへチャレンジは非常に価値あるものだと思っています。
ユーザーにとっても高品質で超高耐久の構造体、森林も環境も持続される、3方良しどころか全方良しのこの取組をより活性化していこうと思います。